南的ヶ浜温泉

北浜ホテル街の北隣、的ヶ浜公園と日豊本線の間には駅から延びる県道32号沿いの賑わいとは無縁の街並みが続いている。住宅や商店が規則正しく並ぶ街区は穏やかな落ち着きと活気が不思議な調和を醸している。一方通行で規制された曙通りを歩いていくと古いがモダンな造りの浴舎が見えてくる。自家源泉を有する南的ヶ浜温泉だ。




立派な構えの入口を入れば番台が待つ。どうやら無人のようだ。料金箱が用意されているので、臨時入浴者は100円を投入する。向かって右が男湯だ。脱衣所には白い木製の脱衣棚が並ぶ。壁際には木製の長椅子が横たわる。至ってシンプルだ。



脱衣所と浴室は仕切られている。引き戸を開けると湯気が満ちた浴室が現れる。角を丸めた浴槽は別府の共同浴場では大きい部類に入るだろう。10人ぐらいは入れそうだ。左隅には源泉枡がありこちらで浴槽への投入量を調整する。南に向く窓からは日差しが差し込む。
熱い湯が浴槽を満たす。源泉枡から汲み上げて臭いと味を試すが、激熱のため臭いも味も感じ取れない。番台の上部には加水あり、消毒なし、循環なしと掲示されている。敷地内で生まれた源泉がそのまま供給されているようだ。分析表には「南的ヶ浜温泉」と源泉名が記されている。




浴場には次々に客が来る。私のように温泉まつりに誘われてのことだろう。


別府温泉 南的ヶ浜温泉
南的ヶ浜町4-8
ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉(自家源泉)
57.3℃
シャンプー類なし ドライヤーなし
内湯
100円
10:00~22:00
休:第1・3日曜日
2018/3/31