若草温泉

境川の左岸、国道10号線と接する街区は若草町という。新境橋の袂にあるガソリンスタンドから西へ折れて間もなく深いエンジ色の建物が見つかる。1階が浴場2階が公民館だ。




扉を開けると脱衣所、暗い。晴天の昼間だが暗い。木製の棚に服を重ね浴室に入る。脱衣所と浴室は完全に仕切られている。
浴室は暗い。高い位置に設けられた4つの窓から明かりは取られているが暗い。スイッチを探すが見つけられない。諦めてかかり湯をする。
熱い。辛抱できる程度の熱さだったので身を沈める。ほぼ透明と思える。源泉枡から汲み上げてみる。臭い、味ともにこれといった特色は感じ取れない。肌に残る個性もなく至って素直だ。



掲示されている分析表によればナトリウム・マグネシウム・カルシウム-炭酸水素塩泉という泉質でPH7.7だ。温泉成分が浴槽にこびりついているかもしれないというような期待を持ちそうだが、体感する限りにおいては素直だ。




若草温泉は自家源泉、湧出地は敷地内のようだ。引き湯が珍しくない住宅街の共同浴場で自家源泉で維持されていることに敬意を覚える。
浴室の明かりスイッチは入り口の左上部にあった。見落としていた。


別府温泉 若草温泉
若草町9-37
ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-炭酸水素塩泉
47.4℃
シャンプー類なし ドライヤーなし
内湯
100円
6:00~23:00
2018/3/31